多かれ少なかれ、人はなんらかの「こだわり」を持って生きているのだ。それを、美意識と呼んだり、ダンディズムなどと呼んだりしている。
私にも、そういうものがあるのだが、つい最近、そんなこだわりの一つが、もろくも消え去ってしまった。
私は、基本的にオシャレに気を使えない人間ってのは、駄目だと思ってるのな。センスというのは、非常に大事なことで、センスの悪い人間は、仕事やらしても駄目なのだわ、面白いことに。だから、自分でも身に付けるものには、気を使うほうだ。高いものじゃなくてもよいので、自分に合うものを身に付けたいと思っている。
そして、当然だが、それは息子の衣服を選ぶ時であっても同じことだ。
親ばか丸出しで言うけどね、息子にはね、小さいときからオシャレな人間になって欲しいの、あたしは。だから、めちゃくちゃ服にはこだわるの。
だから、アニメとかのキャラクターがデカデカとプリントされているようなセンスのカケラも無いような服は、絶対に着させないの。
と、そう、堅く誓ってたのだ・・・。
うちのハート君ね、最近、アンパンマン マイラブなのな。
な〜んで、小さい子供ってのは、アンパンマンが好きなのかね?おんなじビデオを朝から晩まで飽きずに見るのね。大人には解らない不思議な力で引き付けられてるみたいな。
んで、どこに行っても、アンパンの関連商品というのがあってね。で、うちのハート君が、そういうのを見つけると、駆け寄って「あ、あっぱん!あっぱん!」と叫ぶのだわ。
先日ね、うちの奥さんの靴を買いに、靴屋さんまで行ったのな。そこに、とーぜんのように、アンパンマンのサンダルなどというモノが置いてあってさ、ハート君は大喜びで、「あっぱん!あっぱん!」っていいながら、それを履こうとするのだわ。そのサンダルがね、かかとの部分に笛が仕掛けて合って、歩くたびにキュッキュッって音が出るサンダルね。うわ〜、あたしのセンスからは一番遠いところにある商品だわ、と思ったのだけどさ、ハートがこんなに言ってるなら、まあ、試しに履くくらいならいいかと思って、履かせたのね。ハート、喜んじゃいましてね、キュッキュッいわせながら、店中を走り回りましたですよ、あーた。でね、脱ぐのが嫌だと泣くのだわ・・・。
無理やり脱がせるじゃん?したらね、今度は履き替えた自分の靴で歩くたびに、泣きながら「バン!バン!バン!バン!」って言ってるのな。どうやら、さっきまでの靴のように、歩くたびに音がしないのが、嫌なのだね・・・。だから、一歩足を踏みしめる度に、自分でバンバン言っちゃってるみたいなのね・・・。
バンバン言いながら、足踏みしている我が息子の姿に負けましてね、買っちゃいました、アンパンマンのサンダル・・・。
うちのハート君、今、そのサンダルが大のお気に入りで、どこに行くときでも履いてます。キュッキュッいわせて、歩いとります。
上は、おしゃれな格好させてるのにね、足元がアンパンマンのサンダル・・・。あたしの美意識が泣いております。(T_T)
さて、そんなアンパンマン大好きのハート君ですが、この連休の間に、アンパンマンとの邂逅を果たすことができました。うちの近くで、アンパンマンショーが開催されたのね。
あーた、並びましたよ、あたし。開演の30分くらい前から、並びました。
初めて動いているアンパンマンを目にしたハート君は、もう大変です。キャッキャッと、大騒ぎです。ショーは、まあ、単純なもんで20分くらいで終わるのですが、終わった後にね、あったぞ、アンパンマンのサイン会ってのが(笑)
1枚400円でな、着ぐるみのアンパンマンが色紙にサインしてくれるんだぞ。
やられたな・・・。そりゃ、こういうものの存在は知っていたさ。しかしな、着ぐるみのサインをありがたくいただくような事とは、一生縁のないもんだと思ってたからな。来たか〜、ここで!あたしの人生にも、ついに来たのか!と思ったな。
そら、子供は、欲しがるわな、アンパンマンが直々にサインしてくれるんだからな。んっとに、汚い商売しやがるよな、と心底思ったのですが、400円握りしめて並んでました。アンパンマンがサインしてくれた後には、ドキンちゃんとバイキンマンが握手をしてくれるのね。
で、久しぶりにハートの写真。お父さんに抱かれて、ドキンちゃんとバイキンマンに握手されてるハートは、こちら。
おっ、そだ。言い忘れたことがあった。
アンパンマンショーのアンパンマンですがね、ナイキのジャージを履いてました。
赤い色だからって、子供の目は騙せても、大人の目は騙せないぜ、アンパンマン!
400円とられて、ナイキのジャージ履いたお前にサインを貰ったお父さんお母さんは、みな泣いてるぞ。これからは、もっとリアルな衣装を着るんだぜ、アンパンマン!