まず、過去の日記を読み返して気づいたのだけど、私は、とても大事な話を書き漏らしていたようで(自分では掲載していたと思っていたのだが)、そこから話を始めないといけない事に気づきました。ので、ちと、この話長くなります。
今はどこでもそうなのかもしれないのですが、私の住んでる辺りも幼稚園の激戦区です。入れたいと思う幼稚園に入れようと思うと、結構大変な思いをしなければいけません。
テレビで幼稚園に願書を出すのに、何日も前から校門の前に並んでる親の姿というのが映し出される事がありますね。あのような事は、決して私の人生では起こらないであろうと、何の確信も無く、そう思っておりました。
起こるのですな。
人生には、起こらないと思っていたことが、起こるのです。
うちのハートは来年の4月から幼稚園に行きます。でも、来年の4月から幼稚園に行くために、今年の5月くらいから、週に一日、プレ幼稚園というか、馴らし保育みたいなのに通よわなければ行けないのです。
どういうことかと言いますとね、ハートを通わせようと思っている幼稚園は、その幼稚園に入るためには、プレ幼稚園に通っていることが大事な条件になるのです。幼稚園は、このプレ幼稚園に通っている子供達を優先的に入園させるのですな。
で、このプレ幼稚園に行かずに、来年の4月から幼稚園に行かそうとすると、プレ幼稚園から来ている子供達はすでに人数として確保されているので、その残りの非常に限られた人数の中で応募しないといけない訳です。それこそ3日前から校門の前に並ばないといけない、という事が起こるのです。実際昨年は、3日前から並んだようです。
さあ、では、このプレ幼稚園なのですが、当然、こちらも競争は激しくなります。とりあえず、4月からの枠を確保するために、プレ幼稚園は必須ですので、このプレ幼稚園の枠を確保する戦いというのが、親の間で繰り広げられるのです。
昨年の11月でした。
ハートを通わせようと思っていた幼稚園に行くためには、まず、プレ幼稚園に行かねばならないことを奥さんから聞いたのは。ふ〜〜〜ん、そうなんだあ。と軽く流しました。
並んでね、と奥さんが爽やかに言いました。ん?なんのこと?と聞き返すあたし・・・。
並ぶのですよ。このプレ幼稚園の願書を貰うために、並ぶのだよ。
ここで並ばなければ、次は3日前から並ばないといけないのよ、と脅されれば、そりゃ、並ぶさ。
でも、ただ闇雲に並ぶ訳でもないのです。ママのネットワークというのが実にしっかりできてましてね、時間を決めて、持ち回りで偵察にいくのですな。何時現在、まだ校門前には並んでいません、という報告が定期的に入ってくるのです。
うちも、何度か幼稚園の前までいって、まだ並んでない事を確認し、皆さんに報告を入れました。
中には、あまり早く並ぶというのも、いかがなものか、というお父様もいらっしゃいましてね、早く並ぶのは、今年は何時から並んだというような、幼稚園のレコードを作るだけだから、願書を配付する朝になってから並べばよろしい、とそうおっしゃる。
まあ、それは確かにそうなのですが、そんな意地のために子供が幼稚園に行けないのは忍びないのでね、うちは、ママネットワークをたよりに、いつでも並べる準備をしておりました。
夜中の3時くらいでしたでしょうか、第一報が入りましてね、そろそろ校門の前に並びはじめたようだと。行きました、タクシー飛ばして。
私で、前から10数番くらいでしたでしょうかね。まあ、安心はしたのですが、その後が大変。
11月です、もうね、寒いのです、夜中の3時です。そこから、延々朝の9時まで並ぶのだよ。これはね、相当つらいです。一回やってみ。んとに、解るから、しんどさが。
で、その時にね、あ〜、私の人生にもこういう事が訪れたのだなぁと、夜空に消える白い吐息を見ながら、しみじみと思ったのですよ。
でね、ちと笑っちゃう話がありましてね、一番最初に並んだお父さんってのがいて、そのお父さんは、早くから並んでも幼稚園のレコードを作るだけだと、そうおっしゃってたお父さんだったりするのな。
え〜、あんたが、レコード作ってどうするよ(笑)。
昨年は、実はこれをもう一つ別の幼稚園でも、やりましてね、父親の献身的な努力の賜物で、とりあえず、幼稚園二枠を確保したわが家でありました。
さて、でここからが、今月の話になるのですが、10月は、幼稚園の運動会が行われます。で、その運動会にはプレ幼稚園の園児達もかけっことかお遊戯とかをするのですな。
うちのハートもやりました。あひるサンバというのと、かけっこにでました。
で、その時に聞いた話。
幼稚園の運動会で、園児の親達がグランドに敷かれた青いマットの上に座ってビデオとか回してるのですが、まあ、後ろの席よりは前の席のほうが、ビデオも撮りやすいですわな。・・・、並ぶのだと。前の席に座るために、夜中から、並ぶのだと。
あれで、終わりかと思っていたのに、夜中から並ぶという行為は、ま〜だあたしの人生につきまとうのだという事を、思い知らされた10月でした。